【完】365日、君をずっと想うから。
俺はうつむき、唇を噛みしめた。
……ごめんな、花。
会いてぇよ。
もうあんな顔させないって決めてたのに、ごめんな。
静かに消えよう、そう決めていたのに、ごめんな。
でももう一度、その笑顔を見たいんだよ。
本当は、本当は、会いたくてたまらねぇんだよ。
「……花」
顔を上げた俺は、足を踏み出していた。
次の足を前へ踏み込むタイミングが、思いに比例するように、徐々に速くなっていく。
そして、走りだしていた。
一秒でも早く、花の元へ駆けつけたかった。
なぁ、花。
最後の最後まで、
〝生きたい〟
そう思わせてくれてありがとな。
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