【完】365日、君をずっと想うから。
振り返らなくても分かる。
「蓮……っ」
腕が伸びてきた方を見上げれば、やっぱり蓮が立っていて。
「抜けだすぞ」
ニヤッと口の端を吊り上げた蓮。
「抜けだすって……」
なんだか嫌な予感……。
絶対なにか企んでる笑顔だ!
「どうせ集会なんか行っても暇してるんだろ。
だったら俺に付き合え。
言っとくけど、もう決定事項だから」
「でも……って、わっ!」
思わず大きな声を出しちゃったのは、蓮が私の腕を引いて駆けだしたから。