【完】365日、君をずっと想うから。
躊躇う間も無く、ずんずんと引っ張られていく。
「ま、待ってよー!」
「待たねーよ」
私の意見なんかまるで無視で、やっぱり強引。
授業じゃないとはいえ学校をサボるなんて、 したこともしようとしたこともなくて。
本当なら、なんとかしてでも拒めばよかった。
でも、 蓮の大きな手を、振りほどけなかったんじゃない。
振りほどこうとしなかったんだ。
それは、蓮の誘いを断るつもりのなかった証拠───。