【完】365日、君をずっと想うから。
◇ Epilogue. 君と未来へ




°








1年後。



蓮がいない初めての春がやってきた。






「花ー!
早くしなさーい!」



「はーい!」



庭でお母さんが私を呼んでいる。



開け放たれた窓に向かって返事をしながら、私は勉強机の中から宝物のバレッタを取り出す。



勉強机の上に置かれたコルクボードには、合格通知が貼られていて。



バレッタを付けて、準備完了。



鏡をチェックし、「よし」と小さく声を上げた。

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