【完】365日、君をずっと想うから。
突然起きたと思ったら、なに言ってるの、この人!
びっくりしすぎて軽く思考停止。
「違う、桜の花びらがついてたの……っ。
それに、そっちが私の膝の上で勝手に寝てたんじゃない……」
やっとのことで反論するも、彼は私の言葉なんて気に留める様子もなく、
手を私の顔の方に伸ばしたかと思うと、私の髪をすいた。
「は?
何言ってるか聞こえねぇな」
そして彼の手が、顔の前に垂れていた私の髪を首の後ろまで除けた。
途端、それまで私の視界を遮っていた髪がなくなり、彼の目と私の目とがばちっと重なった。
「……やっぱ、綺麗な目してる」
「……っ」
ドクンッ……
心臓が揺れて、
反射的に、私は彼の瞳から逃げるように、顔を背けた。