【完】365日、君をずっと想うから。
すると、蓮は揺るがない瞳でまっすぐな言葉をくれた。
「だから、無理して笑うんじゃねぇよ。
俺は、花にそんな顔させるために未来から来たわけじゃねぇから」
「蓮……」
蓮はいつも心ごと助けてくれるから。
だからいつも泣きそうになる。
私に、そんなふうにしてもらえる価値なんてないのに。
蓮になにも返せてないよ?
心に浮かぶたくさんの言葉は、やっぱり声にならず。
「蓮、ありがとう……。
助けてくれて、ありがとう……」
伝えたいことはいっぱいあるはずなのに、涙のせいでいつもより小さい声で言葉にできたのは、感謝の気持ちだけ。
だけど、蓮はニッと優しく笑ってくれた。
「ん」