【完】365日、君をずっと想うから。


蓮の姿が見えなくなった途端。


かぁぁっと一気に顔が火照りだす。



「……っ」



へなへなと今にも崩れ落ちてしまいそうな足に力を込めるのに、精いっぱいで。



な、なんだったの、今の……!



からかわれた……の?



蓮が触れた唇から甘い痺れが身体中に伝わって、熱を持つ。



心臓が壊れちゃうかと思った……。



まだ騒がしい鼓動を聞きながら、私はまだ蓮の指の感覚を覚えている自分の唇に、そっと触れた。








°



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