【完】365日、君をずっと想うから。
『俺、未来からきたんだよね』
タイムスリップしてきた翌日。
シノにそう告げたら、最初驚いて冗談でしょって笑った。
『じゃあ、昨日までいた蓮はどこにいんの?』
『だから、タイムスリップっていうか、昨日までの俺と、未来からきたこの俺が入れ替わったんだよ』
『うっそだ〜。
エイプリルフールはもう終わったよ?』
まぁ、その反応はおかしくないと思う。
だって、それまで普通に過ごしていた親友が、突然未来からやってきた人格と入れ替わっているなんて言うんだから。
でも、なんとなく覚えていた翌日のテストの回答を言ってやったら、俺の記憶が正しかったらしく、好成績をとったシノはすべて信じた。
それから、シノには未来からきた理由も話した。
あ、そういえば、
『たしかに、蓮の髪伸びてるかも』
とか、そんなことも感心したように言ってたっけ。
って、回想に耽ってる場合じゃなくて。