【完】365日、君をずっと想うから。
保健室のドアには不在中の札が掛けられ、養護教諭はどうやら出張中のようだった。
保健室に入ると、奥のベッドにカーテンが引かれている。
「花?」
声をかけながら、そっとカーテンを開けると、ベッドに寝ている花を見つけた。
俺の呼びかけにピクッと瞼が揺れ、ゆっくりと目が開く。
そして、まだ寝ぼけ眼でぼんやりとした視界に俺を写した。
「蓮……?
蓮だ……」
「おい、大丈夫かよ、体」
「うん、らいじょうぶ……」
って、呂律まわってないし、全然大丈夫じゃなさそうなんだけど。
「ったく、熱なんてだしてんじゃねぇよ」
心配させんなよ、ばか。