【完】365日、君をずっと想うから。
「えへ、ごめんね。
でも、蓮が来てくれるなんてゆめみたい……。
ゆめなのかなぁ」
ふにゃっといつもより力の入っていない笑顔を浮かべる花。
熱のせいか、ほわほわしてる。
俺を見つめる瞳は潤んでいて、いつもと違う雰囲気に、不覚にも俺の鼓動が速まる。
そんな目してんじゃねぇよ。
ちょっとやべぇかも。
いやいや、しっかりしろ俺。
「夢じゃねぇよ、本物」
「ほんとに? ほんとのほんとに?」
信じてないような表情を浮かべたかと思うと、花は突然俺の手を握ってきた。
握られた右手が、花の手の温度のせいか熱を持つ。
「ふふ、ほんとだ。
にぎれる」
いつもは見せない花の一面に、また動揺する。
あー、もう……。