【完】365日、君をずっと想うから。
「それより薬は飲んだ?」
「ううん、飲んでない……」
「待ってろ、今持ってきてやるから」
「れ、ん……?」
立ち上がり、薬を探そうと、入り口近くにある棚に向かって歩きだしたとき。
「蓮、行かないで……」
突然聞こえてきた声に振り返ると、ベッドから花が起き上がり、おぼつかない足取りでこちらへ歩いてきていて。
なにしてんだよ……っ。
「おい花っ、じっとしてろよ。
危ねーだろ」
「だ、だって……」
今にも倒れそうなよろけた足取りの花に駆けより、その腕を掴んで体を支える。
「ほら、まだフラフラじゃん。
ベッド戻るよ」