【完】365日、君をずっと想うから。
直後、スースーと寝息が聞こえてくる。
は? まじで?
この体勢で寝たのかよ……。
立ったまま寝るとか……。
苦笑しつつ花を見下ろすと、フッと自分の顔から笑みが消えるのがわかった。
俺の体にもたれかかるようにして、眠る花。
その背中に俺は ─── 手を回していた。
空いた左手を、花の頭に添える。
優しくそっと、包み込むように花を抱きしめる。
今にも脆く割れてしまいそうな、その体。
「……ばか、嫌いになるわけねーじゃん」
なぁ、もう乱すなよ、俺の気持ち……。
「最初から他の女なんて眼中にねぇよ」
俺の腕の中にいる花の体温が熱くて。
今だけ
今だけは
このままこうしていたい
◇
°
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