太陽を追いかけて


家に帰ってからすぐに私は自分の部屋に行き、制服から着替える前にスマホを取り出した。


メッセージを送る相手は、柚月。


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柚月、聞いて!
今日ね、宮間くんと一緒に帰ったの。
っていっても、駅までだけどね。
─────


そう送ってから、柚月から返信が返ってくる前に、まだ仕事を頑張ってくれているお母さんにも“帰ったよ”とメッセージを入れておく。


そうこうしているうちに、スマホが短く音をたてて震えた。


……あ、柚月から返ってきた。


私は柚月から返ってきた返信を見るべく、スマホの画面を人差し指でタッチした。


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え、本当に?
どっからそういう流れになったの?
─────


文章だけでもわかるくらい、柚月はびっくりしてるみたいだ。


私はことの流れを事細かに画面に打って、それをそのまま送信する。


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