太陽を追いかけて


だって、私が宮間くんのことを好き……?


まだ出会ってから間もないのに?


私は頭の中に、宮間くんの姿を思い浮かべる。


「……っ」


今日見せてくれたあの笑顔が頭の中に浮かんだとき、どうしようもないくらい顔が真っ赤になっていくのがよく分かった。


そしてそれと同時に、気付く。


この気持ちが、翔平に対するものと全く同じだということに。


……翔平と一緒にいると、ドキドキした。


名前を呼ばれるたびに、嬉しかった。


ほんの些細な優しさが、幸せだった。


翔平が私のことを“友達”だとしか思ってないことを実感するたび、泣きそうになるほど苦しかった。


「……っ、わ、たし……」


やっと気付いた。


宮間くんといると、どうしてあんなにドキドキするのか。



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