太陽を追いかけて
*真っ青な空の下で*
高校の図書館の窓から覗く景色はピンク色から緑色に変わって、その後ろに見える空は限りなくスカイブルーに近い。
……まるで、絵画を見ているみたい。
午後4時の放課後の図書館。
そう思っていると、右側の肩を誰かにコツンとつつかれた。
「……お~い、なにボーッとしてんだよ。勉強するんじゃなかったっけ?」
「あ、ごめんごめん。窓からの景色が、なんか絵を見てるみたいだなって思ってたの」
私がそう言って肩をすくめると、私の右側に座っていた宮間くんが、ちょっとだけ頬を緩めた。
その微笑みに、なんとなく頬が熱くなる。
「もう、6月なんだよな」
「……ん、早いね」
「……俺さ、正直、宮原さんとここまで仲良くなるとは思ってなかった」
宮間くんが私を見ておかしそうに笑う。
「それは、私だって同じだよ」
私も宮間くんを見て、あはっと笑った。
こうして宮間くんと笑いあってるのも不思議だもん。