太陽を追いかけて


でも、そんなことは絶対に言えないけど。


告白する勇気なんて、まだないし。


「宮間くんって、もっと笑ったら可愛いのにな~って、そう思ってた!」


私はドキドキを誤魔化すように、にぃーっと笑って宮間くんを下から見上げる。


「……もう黙って」


宮間くんは嫌そうに眉間にしわを寄せると、私から目をそらして握っていたシャーペンをスラスラとノートに滑らせ始めた。


……そんな顔したって、私は怖いなんて思わないもんね。


宮間くんは、人より自分の感情や思いを言葉にするのがちょっぴり下手なだけだから。


「……私は分かってるよ」


呟いた私の言葉に、宮間くんがちらっと視線をこっちに向ける。


「なにが?」

「ううん、なんでもないよ」


そう言って笑うと、宮間くんは、


「……変なやつ」


ってポツリと言い残して、再びノートに視線を移した。


私も、課題やらなきゃな。


小さくため息を吐くと、私も自分のノートにシャーペンさらさらとを滑らせ始めた。


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