太陽を追いかけて
宮間くんは真剣に勉強してるのに、私はいつもこうなんだ。
集中力が、極端にないんだと思う。
勉強を一生懸命してるのに邪魔されちゃったら、誰でも怒るよね……。
宮間くんが“もう宮原さんとは勉強しない”なんて言い出したらどうしよう。
私が肩をガクッと落として少しだけ泣きたい気持ちになっていると、宮間くんがシャーペンを動かしていた手を止めてこっちを向いたのが気配で分かった。
「……なぁ」
突然そう話しかけられて、体が分かりやすくビクッと反応する。
「な、なに?」
「宮原さん、今、俺が怒ってるとでも思ってんの?」
「え?」
恐る恐る宮間くんに目をやると、宮間くんは私の目をジッと見つめていた。
それと反対に、何も言えずに俯く私。
膝の上で拳を作って、それをきつくきつく握りしめた。
「……図星だな?」
私は小さく、コクンと頷いた。