太陽を追いかけて
目尻をたらしてくしゃっと笑う宮間くんの笑顔は、とってもかっこよかった。
そのまま視線を合わせてしばらく笑い続けた私たち。
ふと時計を見ると、時刻は午後5時30分を指していた。
私の視線を追うように宮間くんも時計を見て、私をまた見る。
「……そろそろ、帰ろっか。司書の先生も、そろそろここ閉めにくるだろうから」
宮間くんはそう言って、教科書やノートの後片付けを始めた。
だから私も、自分の目の前に広がっているシャーペンやらノートやらを片付けていく。
……寂しいな。
いつも後片付けの時間がくると、そう思っちゃうんだ。
きっと私がそれだけ宮間くんのことが好きだっていうことなんだろうけど。
「じゃあ、行くか。今日も駅まで送るよ」
「ん、ありがとう」
私がお礼を言うと、宮間くんは小さくコクッと頷いて図書館のドアの方へ歩き始めた。