太陽を追いかけて
宮間くんにぴったりの職業だ、って。
「……いいと思う!宮間くんに合ってる仕事だと思うよ!」
私が笑顔で言うと、宮間くんはなぜかびっくりした表情で私を見つめた。
「……え?」
そうこぼした宮間くんの目は大きく丸く開かれていて、ちょっとだけ可愛いと思う。
「……宮間くん?どうしたの?」
「え、いや。ちょっとびっくりして」
「うん、そうだと思った。だって宮間くん、ものすごく驚いた顔してるから」
「……だって、さ。教師が俺に合ってる、って言ってくれる人、今までにあんまりいなかったから。ってか、宮原さんで二人目」
宮間くんはまた、照れ臭そうに鼻をこする。
「俺、教師に向いてる?」
宮間くんはほんの少し不安そうに、私をチラッと見た。
寂しそうにもとれるその表情に、私が泣きたい気持ちになる。
単純かもしれないけど、“好きな人が悲しいと自分も悲しい”ってこういうことだと思った。
「いや……俺さ、人と話すの得意じゃないだろ?表情だって、怖いって言われることも多いし。それなのに、俺が教師なんて、どうなんだろうって」
地面に視線を落として言葉をつぐんだ宮間くん。
「宮原、さん……?」
私はいてもたってもいられず、下を向いていた宮間くんの制服のシャツをきゅっと摘まんだ。