太陽を追いかけて



真っ青な空の下でつながったふたつの想い。


蒼汰の笑顔を見ながら、私は思った。


やっと、やっと、翔平への恋心からさよならできたんだ。


りんのことだって、今考えてもやっぱりムカつくけど、大嫌いだけど、前よりは憎いって思わなくなった。


……これはきっと、蒼汰のことを好きになったから。


そして蒼汰も私を好きになってくれて、こうして勇気を出して告白してくれたから。


私は蒼汰が好きで、蒼汰も私が好きで。


……大好きな人が、自分だけを見てくれる。


大好きな人の“特別”になれる。


それがこんなにも幸せなことだったなんて、蒼汰と出会わなければ知ることもなかったんだろうか。


なんて、ちょっと大袈裟すぎるくらい、私の心はふわふわと揺れていた。


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