太陽を追いかけて


私がジッと蒼汰を見つめていると、蒼汰はようやく観念したのか、はあっと息を吐いて小さな声で呟いた。


「……愛莉が今日楽しかったのかって聞きたかったんだけど」

「……うん」

「楽しかったって言ってくれたからよかった。それに、俺も楽しかったよ。今日、一緒にいてくれてありがとう」


私を見て、それからまた目をそらした蒼汰は、大きなてのひらで自分の顔を覆う。


そんな蒼汰を見ていると、私も恥ずかしくなった。


でも蒼汰の気持ちが嬉しくて、蒼汰を見上げた私はほっぺたを緩ませた。


「蒼汰、こっちこそありがとう」


その言葉に、蒼汰も優しく笑う。


蒼汰の優しい笑みが、私の心臓を激しく鳴らした。


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