太陽を追いかけて
「愛莉、ココアかミルクティーしかないみたいなんだけど、どっちがいい?」
「え、どうしよっかな」
私、ココアもミルクティーも大好きなんだよね。
どっちにしようかな……って迷って、結局ミルクティーを頼むことにした。
「じゃあ、ミルクティーもらおうかな」
「了解」
短く返事をした蒼汰は、手際よくミルクティーの準備をし始めた。
そんな蒼汰の後ろ姿を見つめていると、なんだか私しか知らない蒼汰を見つけられたようでとっても嬉しくなる。
だけどそれと同時に、りんのことを思い出して切なくなった。
「ね、蒼汰」
「……なに?」
「ちょっと、聞きたいことあるんだけどさ」
こんなこと聞くのはどうかと思うけど、彼女としてはやっぱり聞いておきたいと思う。
……これで、よくない返事が返ってきたらどうしよう。
そういった思いもあるけど、今は聞きたい気持ちの方が大きかった。
早くこの胸の黒いモヤモヤをなくしたかったんだ。