太陽を追いかけて
胸が痛くて痛くて、思わず心臓の部分をグッと押さえた。
“ごめんなさい”
ずっとずっと、りんから聞きたかった言葉。
この言葉さえあれば、きっとりんのことをこんなにも憎いと思うことも大嫌いだと思うこともなかったはずなのに。
だけど今は、私の方がごめんなさいを言いたい気持ちでいっぱいだった。
「……りん、こっちこそ、ごめんね……っ」
私の急な言葉に俯けていた顔をそっと上げて、私を見るりん。
……なんだ、私が全部全部悪かったんだね。
悪いのはりんじゃなくて、私の方だったんだ。
「……りん、謝ろうとしてくれてたんでしょ?なのにそれを私が勝手に怒って避け続けて。本当にごめん」
「愛莉ちゃんは、悪くないよ……」
「ううん、本当にごめんね。りんのこと、ちゃんと見れてなかった。私こそ、りんにちゃんと言えばよかったんだよ。なんで翔平と付き合ったのって、大喧嘩してでも聞けばよかったんだ。そしたらきっとりんの気持ちも知れて、今でもお互い好きでいられたかもしれないのに」
私の言葉に、りんが顔を歪める。
「……もっと、お互いにお互いの気持ちが言えればよかったね」
そう言って、私は空を見上げた。
空はとてもきれいで、真っ青に晴れ渡っていた。