太陽を追いかけて


でも、お母さんにちゃんと言うって決めたのに。


……目の前で嘘の作り笑いを浮かべているお母さんに、私はなにも言うことができない。


そんな私の心中を察してか、お母さんから話し始めてくれた。


「……愛莉は、ここに行きたいの?」


その言葉に、そっと頷く。


「いつからなの?」

「小学生のときかな……。人の役に立つ仕事がしたいって思ってて」

「……そう、そんなに前からなのね」


お母さんは目の前でふうっと息を吐くと、


「愛莉もここに座りなさい」


って私を机を挟んだお母さんの前側のイスに座るように促した。


それに大人しく従う。


……やっぱり、怒るのかな。


大切に育ててくれたのにこんなに親不孝なことをして、本当にごめんね、お母さん。


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