太陽を追いかけて
蒼汰の横顔を見て、私はまた太陽を見つめる。
そして心のなかで思う。
ずっと、誰かの太陽になりたかった。
人の心をあたたかく照らせる、そんな太陽に。
無理だと分かっていても、それでもなりたくてなりたくて。
ただひたすらに太陽を見つめては、追いかけ続けた。
本当は翔平の太陽になりたかったけど、翔平の太陽にはなれなかった。
──けれど私は、蒼汰と出会って恋をして。
大好きな蒼汰の太陽になれた。
蒼汰をあたたかく照らすことのできる、蒼汰にとって太陽のような存在になることができた。
それがなによりも嬉しいんだ。