太陽を追いかけて
『じゃあ、また明日な!』
いつも翔平とバイバイする公園の前にきても、私は気持ちの整理がつかずに放心状態のまま。
笑顔で手を振る翔平に作り笑顔でなんとか手をふりかえしてから、私は家までの道を急いだ。
───ガチャ。
持たせてもらっている鍵を使って家の中に入った私は、靴を脱ぐと、一目散に2階の自分の部屋へと向かう。
乱暴に扉を開けて、スクールバックを部屋の机の前に放り投げた。
『……んで……なんでよ……』
込み上げてくるのは、りんへの怒りの気持ち。
ああ、すごくイライラする。
私はベッドの中に体を沈めると、そのまま掛け布団のシーツをぎゅっと握りしめた。