太陽を追いかけて
そしたら宮間くんは私の瞳をまっすぐ正面から見つめてきて、
「……あんたが、素直ってことだよ。こんなことでお礼言えるなんて、よっぽどきれいな心持ってないと、無理だろ」
って、私から目を逸らすことなく言う。
きっとこれは私にしか聞こえてなくて、周りでは他の人が自己紹介している声が遠まきに耳に入る。
私は、頬が今までにないくらい熱く火照るのを感じた。
……い、今のって、私に対しての言葉だよね?
“あんた”って、私のことだよね?
私はもう一度宮間くんを見る。
そしたら宮間くんも私を見ていて、すごく恥ずかしくなった。
「あんたって、宮原さんのことだから」
まるで私の心を読んでいるかのように、宮間くんはそう言う。
宮間くんの言ってる“あんた”が、私のことだと分かって、ますます頬が熱を帯びる。
……でも。
私の胸にはそれと同時に、悲しみなのか罪悪感なのか、自分に対する嫌悪感なのか。
よく分からない感情が浮かび上がった。