太陽を追いかけて
目の前の彼は、続けて口を開く。
「迷惑なら、もうこんなことしない。だからはっきり言ってほしい」
宮間くんの純粋な熱い瞳に吸い込まれてしまいそう。
そんな錯覚さえ覚えてしまうくらい、今の宮間くんはいつもとは違った雰囲気をまとっていた。
……でも、そんな瞳の奥に見えるのは、少しだけ散らつく不安の色。
ここで私が迷惑だと言えば、宮間くんはもう二度と私に話しかけてくることはないだろう。
毎朝“おはよう”と言い合うことも、こうして私に親切にしてくれることもなくなる。
……今朝までは、“勝手に宮間くんが話しかけてくるだけ”みたいな解釈を柚月に語ったのに、どうしてなのかな。
今の私は、宮間くんともっと話したいと思ってる。
宮間くんの瞳に私が映らないのが、嫌だと思う。
……私、どうしちゃったんだろう。
気付いたら私は宮間くんに向かって、
「迷惑じゃないから……」
と言っていた。