告死天使
俺も拍手を送った。

俺に気付いた彼女が、軽く頭を下げる。

その微笑みは前と同じで、そのことに、俺は胸に覚えた不安をかき消そうとした。

楽器を舞台脇に下げる邪魔にならないように、俺はその場を離れ、学食に向かった。

半年ぶりの学食。

200円のうどんをすすりながら、俺はやはり、さっきのことが気になって仕方なかった。
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