告死天使
沈黙を避けようと、俺はそう言ってみた。

「でも…しばらくは退院できないんです。
 夏休みが終わっちゃう。」

彼女は、泣きまねをして見せた。
その仕草に、俺は笑った。

「いいじゃん、2学期に間に合えば。」

「え~。
 …何か損した気分じゃないですか。」

…なんて言う。
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