告死天使

名残の雪

冬が戻ったような寒い日になった。
4月を目前に、俺はまたコートを着込んだ。

予備校の新年度の手続きを済ませ、俺は駅までを歩いていた。

長い一年がまた始まる。
予備校の教室にも、友達はいなくなっていた。

あと一年。
頑張れば本当に願いに届くだろうか。
そんな思いが頭をもたげる。

でも。

彼女が頑張ってるんだから、俺も…
…何とかそう思おうとした。
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