告死天使
俺を見つめる天使を、俺も見返した。

金髪に黒のゴスロリ…冗談みたいな格好。
でも天使は、ずっと大人の顔で、俺を諭した。

天使が笑う、

「さっき言ったでしょ?
 私にその力〈ちから〉はないって。
 決められるのは、死神とその人自身。
 ――でもね、」

そしてまた、真面目な顔になる。

「生き方だけは、神様にも決められない。
 才能を授けるのは神だけど、
 それを選び、育てて…
 …生きていけるのは人間だけ。」
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