告死天使
TV放送のCMの尺は15秒。

14秒は、短いだろうか。
それとも、永遠のように長いだろうか。

一瞬、強まった風が俺に吹きつけた。
体が揺らぐ感じ。
だが、恐怖はなかった。

それが、もう「普通じゃない」って証拠なのかな?
――なんて…。

俺は顔を上げた。

地方都市にしては大きい部類に入るこの街。
ビルとか家が地面をうずめ、観光タワーがそびえる眺め。
その背景の空は、ゆっくりと暮れようとしている。
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