告死天使
部室には大半の部員が集まっていた。
もちろん、ボーカルの彼女も。

他のメンバーと話している彼女を、横目で見て思う。

こんなベースで歌ってくれて、ありがとう、と。

部活のどんな上手い奴でも、到底プロになれるようなレベルではない…多分。

彼女の歌ほどに、惹きつけられるものを感じないからだ。

――でも、彼女は。
もしかしたら。
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