告死天使
「…せめて音楽の先生、かな。
 お父さんが許してくれそうなのは。」

部室の空気が、少しトーンダウンした。
…まぁ、あり得る選択。俺たちの高校では。
「芸大音楽科」は少数派だが、教師になるために教育学部に進む奴は珍しくない。

でも。

「音楽の先生」ってことは。

やっぱり、きっと彼女は、音楽を仕事にすることを捨てられないでいる。
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