告死天使
――エアコン付きの教室だったが、さらに汗。
家に帰って着替えたいほどだった。

他のクラスも準備が終わって、手の空いた奴らが「客」としてうろつきだした。
俺のクラスも、はっぴを着てうちわを持ったクラスメートが呼び込みを始める。

演奏のプログラムとの兼ね合いで、俺が店番に当たるのは12時からの1時間だった。

軽音楽部の出番にはまだ時間があったが、「店」が混み始めたのと、服の汗を乾かすためもあって、俺はクラスを出て中庭に降りた。
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