告死天使
中学の時とは違い、目標らしい目標のなくなった俺は、ただ漫然と高校生活を楽しんでいた。

――ただ。

大学入学を目的とする進学校。
部活動に励みながらも志望校合格を第一とする圧倒的多数の中で、俺は明らかに浮いていたのだと思う。

自分の失敗をネタに、おどけて笑いをとる。
それを自分のキャラにしていった。

「1コぐらい試験落としても大丈夫。
 そんなことで死なないって。」
…その言い訳が、いつか俺の口癖になった。

成績を気にせず、楽しいことを第一に。
とにかく遊びまくった。
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