告死天使
…その「楽しい季節」ももうすぐ終わり。

この文化祭のあとは、模試と受験勉強が待っている。

入るのがどこの大学でも、さすがに浪人するわけにはいかないから、俺も勉強に本腰を入れなければならなかった。

俺の鼻先を、ふわりと青い蝶がかすめた。

夏は待ってくれない。

この一日が、俺にとって高校生活最後の夏だった。
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