告死天使
――夕暮れ、舞台の撤収。

俺にとっての「高校の夏」が終わった。

クラスの方も片付き、俺は、本館からの渡り廊下を軽音楽部の部室へと向かっていた。

これから、ジュースでささやかな乾杯をする。

俺の手にはキャンディーがあった。
…普通のではない。

色とりどりの包み紙のキャンディーは、包装のビニールで繋がり、ネックレスのように輪になっている。
それが、5本。
< 63 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop