告死天使

夏 ―1999年7月

――それから1週間。

俺にとっての夏は終わった。
…だが、季節としての夏は、始まったばかりだった。

土曜の午後。
去年より少し早い蝉時雨を聞きながら、俺は学校の廊下を歩いていた。
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