告死天使
「――すっごい良かったよ、ライブ…。」

終演後の部室で、俺はみんなに――主に彼女に、声を掛けた。

「ありがとうございます!」

同級生らと差し入れたお菓子とジュースに、みんなの手が伸びる。

そんな中でも、彼女は率先してペットボトルのサイダーを紙コップに注ぎ分け、他のみんなに配ろうとしていた。

心優しい彼女。

「あのさ、俺、」
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