いいじゃん、俺の彼女になれば。
「いじめてません。
これも、愛です」



「……都合のいいときにだけ、愛とかいって。
俺のこと、彼氏とか思ってないクセにー」



“ひーん”と顔をあげて、ゆるふわ王子が、泣きまねをする。



その声に……。



「なになに、琉玖~?
芦川さんとは、もう別れるの?」



クラスの女子が、からかったように声をかけた。



「んじゃ、次は。
あたしが付き合ってあげようか?」



「…………」
< 143 / 290 >

この作品をシェア

pagetop