いいじゃん、俺の彼女になれば。
そう言って、勝手にあたしの小指に、自分の小指を絡ませる。



その間中……。



あたしは、ピクリとも動けなかった。



きゅんきゅんしすぎて。



秋だから……。



風だって冷たい裏庭で、小指だけがものすごくあったかくて……。



ううん、熱いぐらいで。



そのあと食べたクッキーの味もわからないくらい、あたしの意識は、小指だけにいっていた。
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