いいじゃん、俺の彼女になれば。
ゆるふわ王子は、くるっと振り向いて……。



教室のドアのところで待つ女子に向かって、腕で大きく×マークを作って見せた。



「やっぱ、俺。
カラオケに行かなーい。
みんなだけで行ってきてよ」



トコトコドアに向かって歩きながら、そんなことを言っている。



「えー?
なんでー!?」



「いいじゃん。
行こうよー」



「そうだよ、そうだよ。
今日は、ゆかりんの誕生日なんだよー」
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