諦めない
目的地に到着し、
お昼にオムライスを食べ、
ぶらつく。。

開場は6時半なのに。。
まだ二時間近くある。。
早く来すぎたけど、
近くにある公園は結構居心地がよく、
階段に座り込んで、
かき氷をたべる。。

「ね?普段家で何してるの?」


「。。。勉強。」


「ほんと。。真面目だな。。なんでそんなに勉強?」


「。。。行きたい大学があるし、夢もある」


ゆめ。。
すごいな。。。

私みたいに目の前のことで精一杯な人とは大違いだ。


「聞いてもいい?」

「。。。医者。医者目指してんだ。ただの医者じゃなくて、目の前の人を助けられる人になる」


っ。。。


顔を見なくても。。早瀬冬馬が考えていることを感じてしまった。。

。。。

。。。。


なんで今更。。気がつくのかな。。。

そうだよね。。

本当の意味での早瀬冬馬の気持ちに気がつかないでいた。。

小学生の早瀬冬馬の目の前で、
人が死んだ。

それだけでも辛かったはずなのに。。

自分の命と引き換えに、死んでしまった。

その重み。。。


早瀬冬馬は医者になると決めたことで、
前に進めたのかもしれない。。


私って。。ほんと最低。。。

自分だけが被害者だなんて。。勘違い。


。。。


「応援する。。
私、冬馬くんがお医者さんになれるように、
応援する!!
だから、絶対なって!」
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