諦めない
。。。

校舎から出て、正門からでると、
女子たちはそこで足を止め、
早瀬冬馬を見ている。


正門から数メートル先を歩いた後、
また、後ろを振り返ると、正門のところで女子たちはまだこっちを見ている。。


「ねえ。なんであの子達来ないの?」


「。。。学校の中だけにしてくれって俺が言ったから」


「もしかして図書室の両隣の席も空席な理由って?」


「。。。。」


そうなんだ。。
なんて品のいいファンたちなんだろ。。


「。。。すごいね。ってか、早瀬冬馬、
モテすぎでしょ。。。」


そして、熱狂的。。。

「あのさ。。あなたに言われたくない。」


「はぃ?なんで?」


「。。。君の比じゃない。」


。。。

「モテた試しないんだけど。。。」


「あのさ。。。君って本当バカ?」

バカって。。。ちえには、私のファンがどーのこーのーって言われるけど、
実際追っかけられたこととかないし。。。


。。。



「バカじゃないつもりなんだけどな。。。
それよりごめん。
そんなルールあるって知らなくて、付きまとってる上に、図書室で隣座ったりして。。ごめん。。」


「。。。別に。俺のファンじゃないんだろ?」


。。。。なんか。口調が違うし。。
今日の早瀬冬馬は雰囲気が違う気がするんだけど。。

「。。ありがとう。」
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