待ち合わせは校舎裏で。
石段のような五センチくらいの段差があり、デコボコした地面に座ってピンク色のパッケージのイチゴ・オレを飲んでいる男の人がいた。
男の人は、私とは真逆の綺麗な黒髪で寝癖かクセッ毛なのかわからないがピョンピョンと髪が跳ねている。
タレ目が印象的で凄く眠たそう。灰色のパーカーを着ていて少し大きめなのか肩からズレ落ちていて、萌え袖になっている。
「君、1年生?」
低い声は、何処か心地よくて心の中の穴が塞がるような気がした。
「は、はい」
「へー、そうなんだ。この高校、目印みたいなんないから面倒だよねー。あ、ちなみに俺は3年」
そうはにかむ先輩は、イチゴ・オレを置いて私に近づいてきた。
「っ、わ、」
座ってるからわからなかったけど、先輩は凄く高い。巨人だ…。首がもげそうな勢いだった。
「わー、意外にちっちゃくて可愛い」