史上最悪!?な彼と溺甘オフィス
「嫉妬したってだけじゃないんだ。
怖くなった。 あいつ以上に瑠花に好きになってもらえるのか・・あいつよりお前を幸せにしてやれるのか・・」


ーー正直言うと、あんまり自信ない。


霧島さんはぽつりとそう零した。


霧島さんは愛することにひどく不器用だ。
きっと唯一の苦手分野。

そんな霧島さんが私を愛そうとしてくれることが嬉しかった。

それだけで充分なのに。


この気持ちはどうしたら伝わるんだろう。


「私が霧島さんを幸せにしてあげますっ。約束しますっ。
だから、霧島さんはそのままでいいんです」


「・・・それってプロポーズ?
前から思ってたけど、お前意外と大胆だよなぁ」


え??

プロポーズ?


「えっ、そんな意味じゃないですっ。
全然違いますっ」


「んじゃ、いつかは別れる気なの?
俺は金持ち捕まえるまでの繋ぎ??」


「えぇー!! それも違いますっ」

「ぶはっ」


慌てふためく私を見て、霧島さんは盛大に吹き出した。
うっすらと目に涙まで浮かべてる。


「私は大真面目なのに、かわかわないでください」

拗ねてみせた私に霧島さんは優しいキスととっておきの笑顔をくれた。


「じゃあ、一生かけて幸せにしてもらおうかな!」
< 65 / 72 >

この作品をシェア

pagetop