BABY BLUE(短編)
学校で付けてみたら、と提案する京花へ曖昧に微笑んで、「考えてみる……」と呟いた。“自分改革”をするのはとても勇気が要るし、ためらいや不安が大きい。それなりの時間がかかって当然だと思う。京花もそのことを分かってくれたのか、「ゆっくり考えて良いんだよ」と優しく言ってくれた。そんな彼女も、かつて自分を変えた一人だから。
「……京花も眼鏡からコンタクトに変える時、怖かった?」
「うん、ちょっとだけね。みんなに変な目で見られたらどうしようとか考えちゃって。
でも、いざ勇気を出してみたら、案外すぐに受け入れられて拍子抜けしちゃった!だから、真子もきっと大丈夫だよ!!」
──本当に、そうなのかな。新しい自分を追求した方が良いのかな。そうすれば、竹田もみんなも、あたしを認めてくれるのだろうか。
生まれて初めてプールに入る子供のように、沢山の感情が交錯する。飛び出すべきか、留まるべきか。答えは二つに一つなのに、どうしてこんなにも時間がかかるのだろう。
やがて、門限が近付いてきたという京花と共に、カフェを後にした。別れる直前、京花はあたしに「決めるのは真子だから」と笑った。彼女は“どちらを選んでも良い”と示していた。
「……京花も眼鏡からコンタクトに変える時、怖かった?」
「うん、ちょっとだけね。みんなに変な目で見られたらどうしようとか考えちゃって。
でも、いざ勇気を出してみたら、案外すぐに受け入れられて拍子抜けしちゃった!だから、真子もきっと大丈夫だよ!!」
──本当に、そうなのかな。新しい自分を追求した方が良いのかな。そうすれば、竹田もみんなも、あたしを認めてくれるのだろうか。
生まれて初めてプールに入る子供のように、沢山の感情が交錯する。飛び出すべきか、留まるべきか。答えは二つに一つなのに、どうしてこんなにも時間がかかるのだろう。
やがて、門限が近付いてきたという京花と共に、カフェを後にした。別れる直前、京花はあたしに「決めるのは真子だから」と笑った。彼女は“どちらを選んでも良い”と示していた。