虹に願いを〜君に出会えてよかった〜
「そんな…。」
早すぎる…。
お父さんは外資系企業に勤めているため、今まで出張も多かったりしたけど、外国に転勤ということは初めて。
「いつか、遊びにきてくれ。流星が…来たいと思ってくれるんだったら。」
「うん…行く。」
「勉強も…頑張るんだぞ。」
「もちろんだよ。英語は絶対トップキープするからね。」
私はお父さんに似てか英語だけは成績がいい。
「おう。」
「最後に約束して。もうお母さんのこと絶対泣かせるようなことしないで。その時は許さないからね。」
「あぁ…すまなかった…。母さん、ごめん。」
「許すことはできないわ…。でも、離婚しても流星と空の父親だということは忘れないで。」
「もちろんだよ…。」
「お父さん…お母さん…。やだよ…(泣)」
お母さんがそっと頭を撫でてくれた…。
「あがったよー!」
何も知らない空がお風呂から上がってきた。
「るーちゃんどうしたの?」
私は慌てて涙を拭いた。
「ううん、なんでもないよ!」
「そうなのー?」
「うん!空!今日お姉ちゃんの部屋で寝よ?」
「仕方ね〜な〜!いいよー!」
「な、男みたいな言葉使ってー!」
「もー、流星ったら!空は立派な男の子!」
お母さんは微笑んだ。
そうして私は空と寝た。
その時…空は言った。
「そら、パパとママがお別れするの知ってる。大丈夫だよ、ママとるーちゃんのこと、僕が守るから!」
私はびっくりした。
「ありがとう。」
私はそれだけ言って寝た。