虹に願いを〜君に出会えてよかった〜






「そんな…。」









早すぎる…。









お父さんは外資系企業に勤めているため、今まで出張も多かったりしたけど、外国に転勤ということは初めて。









「いつか、遊びにきてくれ。流星が…来たいと思ってくれるんだったら。」









「うん…行く。」









「勉強も…頑張るんだぞ。」









「もちろんだよ。英語は絶対トップキープするからね。」









私はお父さんに似てか英語だけは成績がいい。









「おう。」









「最後に約束して。もうお母さんのこと絶対泣かせるようなことしないで。その時は許さないからね。」









「あぁ…すまなかった…。母さん、ごめん。」









「許すことはできないわ…。でも、離婚しても流星と空の父親だということは忘れないで。」








「もちろんだよ…。」









「お父さん…お母さん…。やだよ…(泣)」









お母さんがそっと頭を撫でてくれた…。









「あがったよー!」









何も知らない空がお風呂から上がってきた。









「るーちゃんどうしたの?」









私は慌てて涙を拭いた。









「ううん、なんでもないよ!」









「そうなのー?」









「うん!空!今日お姉ちゃんの部屋で寝よ?」









「仕方ね〜な〜!いいよー!」









「な、男みたいな言葉使ってー!」









「もー、流星ったら!空は立派な男の子!」









お母さんは微笑んだ。




そうして私は空と寝た。











その時…空は言った。










「そら、パパとママがお別れするの知ってる。大丈夫だよ、ママとるーちゃんのこと、僕が守るから!」




私はびっくりした。




「ありがとう。」









私はそれだけ言って寝た。











< 60 / 75 >

この作品をシェア

pagetop